yukiyanagi’s blog

ほとけにハッとしてグゥの音も出ず

ウォーキングメディテーション(歩行瞑想)

2週間に一度「マインドフルネス瞑想」の教室に通っています。

「気づき(気づくこと・気づいている状態)」と訳されることの多い
マインドフルネス(Mindfulness)。
ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンさんによって
欧米で広く知られるようになった言葉・・・のはず。

教室の先生は、国内のみならず世界各地を自在に飛び回っておられ、
「マインドフルネス瞑想」にもガッツリ通じていらっしゃいます。

先日の教室では
「ウォーキングメディテーション(歩行瞑想)」を教えていただきました。

「ウォーキングメディテーション」。
これまでも実践していましたが、今回のはスペシャルバージョン。

みんなでgatha(偈≒詩のようなもの)を歌いながら、一歩ずつ
ゆっくりと歩いていきます。

(なんでも、ティク・ナット・ハンさんによって設立されたリトリートセンター
 「プラムヴィレッジ」で実際に行われているやり方なのだとか)

~gatha~

I have arrived
I am home
In the here and in the now
I am solid
I am free
In the ultimate I dwell

gathaのメロディーはとてもやわらかく、ゆったりとした響き。
ですが内容は、断固とした決意を感じさせる、まっすぐな思いで
満ち溢れています。

歩みをすすめる際も、
ただ漫然と、なんとなく、みんながやっているから
gatha を口ずさんで一歩・・・みたく無意識的な状態で行うのではなく、

ほんとうに「I have arrived」と実感しながら一歩、
こころから「I am home」と思いながら一歩、
「In the here」という「只今
の事実」を味わいながら一歩・・・

そんな風に、意識的な状態で実践していきます。

ですので、もし「I am solid」と実感できないのであれば、
自分でしっかりそう実感できるまで一歩を踏み出さない。

裏を返せば、この瞬間の
自分の正直な気持ちに気づける機会ともいえるのかもしれません。

おぼえたてのgathaのメロディーを口ずさみながら
ゆっくり、ゆったり一歩を踏み出しているうちに、
自分の思いを束ねている「箍(たが)」のようなものが
どんどんほどけていくのがわかりました。

いや、正しくは、
そのときはじめて「箍(たが)」のようなものの存在に気づけたのだと思います。

gatha とともに、歩く。
その一歩一歩がとても大切な行為に思われ、
教室が終わって最寄り駅に向かう際も、おのずと
ゆっくりゆったり、やわらかな足どりになっていたのでした。

もちろん、こころの中ではgatha のメロディーが
やさしく響いていました。